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夜盗耳四郎聞法の場

 

 昔、摂津国(大阪府)の幣島に耳四郎という大強盗がいました。耳四郎は放火・殺人・強盗をして日々を送っていました。ありとあらゆる悪事を重ね、ついには京都へ流れ込み姉小路の白河御殿の縁の下に忍んで夜の更けるのを待っておりました。その夜、法然上人の御法話が白河御殿で開かれるとあって僧俗の人々が集まっていました。人々は承認の尊い御法話を聴聞して御仏の御慈悲の深いこと、凡夫の罪の重いことを信じ涙ながらに仏恩のありがたさに念仏を唱えていました。耳四郎は縁の下で聞くともなしに上人の懇ろな御法話を聞いて、自分の醜い心を顧み、み教えのありがたいことに打ち驚きました。御法話は夜の白々明けるころ終わりました。そして、耳四郎は縁の下よりはいい出て上人の御前に参り自分は悪人であることを告白して、救われる道を求めたのでした。上人が耳四郎に念仏の尊さをお説きになると、彼は涙とともに合唱して念仏を唱えました。
 その後、念仏を唱えるようになった耳四郎も盗人の生活を抜けることができず悩んでいました。盗人の仲間はそんな耳四郎の暗殺を企み、彼に酒を飲ませ、酔いつぶれて寝込んだところを殺害しようと謀りました。何も知らぬ耳四郎は酒によって寝てしまいました。仲間は刀を抜いて耳四郎を殺そうと振り上げると、寝ている姿が金色の仏様に変わっています。仲間は刀を投げ捨てその姿を拝みました。
 耳四郎がふと目を覚ますと、仲間が自分に拝んでいます。わけを聞いて耳四郎は自分の唱える念仏の功徳の広大なる事に気が付きました。そして二人の悪人は懺悔とともに髪を切り、法然上人のお弟子に加えていただきました。