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桜ヶ池大蛇入定の由来

 

 肥後(熊本県)の国の光円阿門梨は弥勒菩薩の御出世を待つために、遠州(静岡県)桜ヶ池に入定されたとあります。比叡山の学頭聴として名声四方に聞こえた阿門梨もふと未来の問題が悩ましくなり、その悩みは更に大きく広がって行くばかりです。
 「日本広しといえども、到底未来の問題を解き顕せる聖者はおるまい。わたしの信頼できるのは釈迦如来か又は弥勒菩薩より外にはない。しかし釈迦にはおくれ弥勒に早い今の世に、満足できる生身の仏がない以上、私は弥勒菩薩の御出世に会いたい。しかし人間の寿命には限りがあるが、動物の中でも大蛇は長寿第一という。我が魂も大蛇に入定したい。
 この発願のために見出されたのが桜ヶ池であります。そこで阿門梨は池の水を比叡山に持ち帰り、六年の苦行の結果その一念は桜ヶ池に飛び大蛇と化して入定させられたのでした。
 これを聞いた法然上人は嘆き、如何にしてでも我が悟る所の他力の要路を、師阿門梨に告げたいものと池の面を尋ねられました。すると一天にわかに掻き曇り、雷鳴しきりに鳴り渡り、千尋もある大蛇が現れました。法然上人は、他力の教法についてねんごろに説かれましたが、時既に遅しと大蛇は嘆き、両眼から涙を流します。入定の時、苦行に耐えて貴方の御出世を待ちますから済度の幸せを賜れとの弥勒菩薩への誓いは捨てられぬと、さめざめ嘆きながら水底へ帰られました。